西洋医学と東洋医学で異なる治療方法

現代の医学で取り入れられているのは、主に西洋医学と東洋医学の2種類です。病気や怪我を治療するために行う点はどちらも共通していますが、西洋医学と東洋医学では治し方など細かい部分に違いがあります。先進国の多くが取り入れているとされるヨーロッパを発祥とする西洋医学では、患部に直接アプローチをして治療を行うのが基本です。臓器など体の内側が病に侵された場合、外科手術で体を切開して原因を取り除く対処は、西洋医学ならではの治療方法と言えます。

それに対して中国を発祥とする東洋医学は、人間の持つ自然回復力を利用して、体を健康にしていくことがメインです。西洋医学のように、メスによる切開は行いません。診察で体の内側に病気があると判断されたときは、鍼やお灸を使って外側から刺激を与えるのが特徴です。日本でも7世紀頃、遣唐使らによって伝承されたことがきっかけで、利用され始めたと言われています。

西洋医学の大きなメリットの一つが、高度な医療技術による最先端の治療です。レントゲンをはじめとしたさまざまな医療機器で検査することで、命に関わる深刻な病気も早い段階で発見して治療を始められます。これにより、生存確率を高められるのが強みです。一方、東洋医学のメリットには安全性の高さがあります。治療で使われる鍼やお灸、漢方の服用で副作用が起こる可能性は低く、安心して受けられるのが魅力です。東洋医学については、こちら【存在感を増す東洋医学の力~「人」を診る漢方とは~】でも網羅されているので、参考にしてみると良いのではないでしょうか。